AI開発の内製化と外注、結局どちらが安いか — 研修・顧問・定額開発の使い分け
「AIで業務を効率化したい。外注すべきか、社内でやるべきか」——この判断を、単発の見積金額だけで行うと失敗します。費用の構造を比べる必要があります。
外注の費用構造
AI受託開発の相場は、本格的なPoC(概念実証)で150〜300万円、要件定義から本番運用までで500万円以上が一般的です(複数の相場調査による)。
外注の本質的なコストは金額そのものではなく、次の2点です。
- 積み上がらない: 納品物は残るが、作る能力は社内に残らない。次の改修も外注になる
- 改修サイクルが遅い: 業務は毎月変わるのに、見積→契約→開発→検収のサイクルは数週間〜数ヶ月
内製化の費用構造
内製化のコストは「学習コスト」に集中します。ここで効くのが公的支援です。10時間以上の要件を満たすAI研修は、人材開発支援助成金で中小企業なら経費の75%が助成されます(2027年3月末までの時限措置・要件審査あり)。
内製化の弱点も正直に書きます。
- 最初の1本まで時間がかかる: 独学では数ヶ月の試行錯誤になりがち
- 属人化リスク: 型を文書化しないと「できる人が辞めたら終わり」になる
使い分けの目安
| 状況 | 推奨 | 費用感 |
|---|---|---|
| 社内に「作りたい人」が1人でもいる | 研修+伴走で内製化 | 研修120万円(助成金で実質約30万円)+顧問月20万円 |
| 作る人が全くいない・急ぎ | 定額制の開発代行 | 月50〜80万円(当ラボの場合月60万円) |
| 大規模・基幹システム連携 | 従来型のSI外注 | 数百万円〜 |
ポイントは、外注する場合も「納品して終わり」ではなく、運用と改修の型が社内に残る契約にすることです。当ラボの定額開発(実装デスク)は、納品物のメンテナンスを伴走顧問に接続し、最終的に内製へ引き継ぐ前提で設計しています。
判断の質問リスト
- この業務は今後も毎月変わるか?(変わるなら内製有利)
- 社内に作りたい人はいるか?(いるなら研修投資が最も安い)
- 失敗できない期日があるか?(あるなら外注併用)
費用相場は2026年7月時点の公開情報(複数の受託開発相場調査)に基づく目安です。助成金の支給には要件・審査があります。